決算分析では主に
- 貸借対照表(B/S)
- 損益計算書(P/L)
- キャッシュ・フロー計算書(C/F)
という3つの決算書を使います。
決算分析は、決算書をただ読むだけでは十分とはいえません。
重要なのは「どの順序で見るか」です。
実務的には目的に合わせて優先順位を決めて分析をしていくことになりますが、基本的な手順を知っておくと、スムーズに決算分析を進めることができます。
この記事では、初心者でも実践できる企業分析の5つのステップを解説します。
ビジネスモデルを理解する
まず最初に確認すべきなのはその会社が何を生業としているかです。
ビジネスモデルを理解することは、決算書の数字を正しく読み解くうえで非常に重要です。
製造業、小売業、サービス業など業種の別だけでなく、誰に何を売っているのかも把握する必要があります。
例えば、同じ小売業だとしても、食品スーパーとホームセンターだと、在庫水準がまったく異なります。
また、同じサービス業でも法人向けビジネスなのか、個人向けビジネスなのかでも、競争環境の違いからサービス価格に差が出る場合もあります。
このように会社の事業内容を把握したうえで、そのビジネスモデルが
- ストック型
- フロー型
どちらに分類されるかを認識することが最初のステップになります。
ビジネスモデルについてはこちらの記事で解説しています
→ストックビジネスとフロービジネスの違いとは?|収益の安定性と成長の仕組みを解説
収益性を見る
次に、損益計算書で利益が出ているかを確認します。
見るポイントとしては、
- 営業利益
- 経常利益
- 当期純利益
それぞれの利益がどうなっているかを確認します。
また、利益が出ているかだけでなく、売上に対してどれだけ利益を残せているか(利益率)を見ることも重要です。
収益性は業種によって大きく異なるため、同業他社との比較が重要になります。
損益計算書の読み方についてはこちらの記事で解説しています
→損益計算書の読み方|最初に見る3つの利益
収益性分析ついてはこちらの記事で解説しています
→決算分析における収益性とは|「きちんと利益を残せている会社か」を見る
成長性を見る
利益が出ていても、それが伸びている状態か、悪化している状態かを見極める必要があります。
こちらも損益計算書で確認します。
見るポイントは、
- 売上高
- 売上総利益
- 営業利益
の対前年比です。
前年度の数字だけでなく、数年間の推移を見ることで企業の成長トレンドを把握できます。
売上高の伸び率についてはこちらの記事で解説しています
→売上高成長率とは?企業の成長性を見る基本指標|注意すべき5つのポイント
成長性分析についてはこちらの記事で解説しています
→企業の成長性はどう見る?|決算書でわかる成長企業の見分け方
安全性を見る
財務の安全性は企業が事業を継続するうえで土台ですので、必ず確認します。
こちらは主に貸借対照表を見ていきます。
見る指標としては、
- 自己資本比率
- 流動比率
- D/Eレシオ
などです。
自己資本比率についてはこちらの記事で解説しています
→自己資本比率は何%が安全?|目安と業種別水準・危険ラインをわかりやすく解説
流動比率についてはこちらの記事で解説しています
→流動比率と当座比率とは?|短期的な支払い余力を測る安全性指標をわかりやすく解説
D/Eレシオについてはこちらの記事で解説しています
→D/Eレシオとは?|有利子負債と自己資本のバランスから財務の安全性を見る指標
資金の効率性を確認する
最後に資金の効率性や資金繰りを確認します。
見るポイントは、
- 売掛債権や棚卸資産の回転期間
- 運転資金
- キャッシュ・フロー計算書の状況
などです。
効率性についてはこちらの記事で解説しています
→決算分析における効率性とは|「集めたお金をどれだけうまく使えているか」を見る
運転資金についてはこちらの記事で解説しています
→運転資金とは|「売れるまでに一時的に必要となるお金」
キャッシュ・フロー計算書についてはこちらの記事で解説しています
→キャッシュ・フロー計算書の読み方|3つのキャッシュ・フローで本当のお金の流れを掴む
まとめ
決算分析では、決算書の数字を個別に見るだけでなく、
①ビジネスモデル
②収益性
③成長性
④安全性
⑤資金効率
という順序で総合的に分析することが重要です。
また、決算書はその会社単体で見るのではなく、同業他社と比較し分析することが重要です。
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決算書の読み方
→決算書は「大まかに見る」が基本
貸借対照表の読み方
→貸借対照表の読み方|貸借対照表の構成について解説
※本記事は企業分析の考え方を一般的に解説するものであり、特定企業への投資判断や取引を推奨するものではありません。実際の判断にあたっては、必ず最新の公式資料をご確認ください。


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