持分法とは?|連結子会社との違い・持分法適用会社の仕組みをわかりやすく解説

決算書の基礎

持分法とは、企業が出資している会社の業績を、一定の割合だけ自社の連結財務諸表に反映させる会計処理の方法です。

連結決算ではすべての出資先が連結子会社として扱われるわけではなく、出資比率や経営への影響力によって処理方法が異なります。

この記事では、

  • 持分法とは何か
  • 持分法の計算の仕組み
  • 連結子会社との違い

について、わかりやすく解説していきます。

持分法とは

持分法とは、

連結財務諸表の作成において、対象会社の財務諸表を合算せず、利益のうち持分比率に相当する部分のみを取り込む会計処理の方法

のことです。

通常、連結子会社の場合は、親会社と子会社の財務諸表を合算して連結財務諸表を作成します。

一方、持分法では、対象会社の財務諸表を合算することはせず、

対象会社の利益のうち、出資比率に応じた部分のみを連結財務諸表に反映します。

連結決算についてはこちらの記事で解説しています
連結決算とは?|連結財務諸表の仕組みと企業分析での見方をわかりやすく解説

持分法の具体例

例えば、A社がB社の株式を25%保有していて持分法が適用される会社である場合を考えてみます。

このB社が今期、当期純利益1,000万円を計上するとします。

この場合、今期のA社の連結財務諸表には、

1,000万円 × 25% = 250万円

が利益として取り込まれます。

この利益は通常、「持分法による投資利益」として、連結損益計算書の営業外収益に計上されます。

持分法適用会社の範囲

持分法が適用される会社は、一般に持分法適用会社と呼ばれます。

原則として、

親会社が20%以上50%以下の議決権を保有している会社

が対象になります。

このような会社は、連結子会社ほど強い支配関係はないものの、経営に重要な影響力を持つ会社と考えられます。

ただし、議決権の保有割合がこの範囲にあっても、

  • 企業規模が小さい
  • 連結財務諸表に与える影響が小さい

といった場合には、持分法の適用対象から除外されることがあります。

逆に、議決権が20%未満であっても実質的な影響力を持っている場合には、持分法適用会社に含めることがあります。

持分法適用会社の範囲は、連結財務諸表の注記表の「持分法の適用に関する事項」欄などに記載されています。

連結子会社との違い

持分法適用会社と連結子会社の違いは、主に次の2点です。

財務諸表への反映方法

連結子会社

親会社と子会社の財務諸表を基本的にすべて合算します。

持分法適用会社

財務諸表を合算せず、利益のうち持分比率に相当する部分のみを反映します。

支配関係

連結子会社

親会社が経営方針を支配している状態
(一般的には議決権の過半数を保有)

持分法適用会社

完全な支配権はないものの、
経営に重要な影響力を持っている状態

まとめ

持分法とは、出資先企業の財務諸表を合算せず、利益のうち持分比率に相当する部分のみを連結財務諸表に反映させる会計処理の方法です。

一般的には、親会社が20%〜50%程度の議決権を保有し、経営に重要な影響力を持つ出資先に対して適用されます。

連結子会社とは異なり、財務諸表全体を合算するのではなく、利益の持分のみが取り込まれる点が特徴です。

※本記事は企業分析の考え方を一般的に解説するものであり、特定企業への投資判断や取引を推奨するものではありません。実際の判断にあたっては、必ず最新の公式資料をご確認ください。

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