貸借対照表から会社の安全性見るときは、
会社が長期的に安定しているかだけでなく、
目先の支払いをきちんとこなせるかも大切なポイントになります。
この記事では、短期の支払い余力を読み取る「流動比率」の考え方について、
わかりやすく解説していきます。
「短期の支払い能力」を見る
短期の支払い能力見るには、短期的な資産と短期的な負債のバランスに着目します。
これは、近いうちに支払うお金を、きちんと用意できているかを見るためです。
貸借対照表の左側にある資産と、右側にある負債は、
下のイメージ図のように、それぞれ性質によって大きく2つに分けられます。

流動資産
1年以内に現金化される見込みのある資産です。
現預金、売掛金、在庫などが該当します。
固定資産
すぐに現金化する予定のない資産です。
建物、土地、設備などがこれにあたります。
ポイントは、
「すぐにお金になるかどうか」
という視点です。
流動負債
1年以内に支払う必要がある負債です。
買掛金や短期借入金などが含まれます。
固定負債
支払いまでに1年以上の猶予がある負債です。
長期借入金などが代表例です。
流動資産と流動負債のバランスを見る
短期的な支払い能力を見るときは、
流動資産と流動負債のバランスに着目します。
- 1年以内に現金化される見込みの資産
- 1年以内に返さなければいけないお金
この2つを比べることで、
「当面の支払いに余裕があるかどうか」
が見えてきます。

「流動資産 > 流動負債」が基本
考え方はとてもシンプルです。
流動資産 > 流動負債
まずは、この関係になっているかどうかを確認しましょう。
この状態であれば、
1年以内に支払うべきお金よりも、
1年以内に現金化できる資産のほうが多い、
ということになります。
つまり、短期的な資金繰りに余裕がある状態です。
たとえば、下のA社はとB社の2社を比較すると、資産規模や純資産は同じでも、
「流動資産>流動負債」の関係となっているA社のほうが、資金的に余裕があると言えます。

流動比率とは
上述の流動資産と流動負債を数字で表したものが、流動比率です。
流動比率は、次の式で表されます。
流動比率(%) = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
流動比率を見ることで、
会社の資金繰りにどれくらい余裕があるのかを、
ひと目で確認することができます。
流動資産>流動負債が望ましいので、
流動比率は100%以上であるかどうかが、短期の資金繰りの余力を見るうえでのポイントとなります。
指標にするとむずかしそうに感じますが、要は、流動資産 > 流動負債の関係を数字で確認しているにすぎません。
流動比率の目安についてはこちらの記事で解説しています
→流動比率と当座比率とは?|短期的な支払い余力を測る安全性指標をわかりやすく解説
まとめ
短期の支払い余力を読み取るには、
流動資産 > 流動負債
の関係になっているかを確認することが大切です。
また、企業の安全性分析では、これを単独で見るのではなく、
- 自己資本比率(長期安全性)
- 債務償還年数(返済能力)
などと組み合わせて総合判断することが重要です。
企業の安全性の分析についてはこちらの記事で解説しています
→決算分析における安全性とは|財務の安定性から会社の体力を見極める
※本記事は企業分析の考え方を一般的に解説するものであり、特定企業への投資判断や取引を推奨するものではありません。実際の判断にあたっては、必ず最新の公式資料をご確認ください。


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